前回の記事でも書きましたが、いま僕は海外の人もターゲットとしたウェブメディアを作っています。

具体的にはPolylangというプラグインを使って多言語サイトを作っているのですが、これは日本語で用意した記事を機械的に翻訳して表示するようなものではなく、それぞれの言語で書いたページを用意して紐づけるような仕組みです。

つまり、対応する言語の分だけ翻訳作業が必要になるということですね。

その翻訳作業のうち、英語への翻訳は僕が担当しています。日本語の記事を作った直後に英訳を行っているので、割とスムーズに進んでいると思っています。

そうして割とたくさんの英訳記事作成を行っていく中で、自分の中で「これが一番スムーズなやり方ではないか」と思っているものがあるので、今回はそれを書いていきます。突如英訳を行うことになったノンネイティブの方の参考になれば幸いです。

注意:ある程度は英語の心得があることが前提です。

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英訳のレベル感について

本題に入る前に、僕が行っている英訳のレベル感について話しておきます。

僕は純日本人かつ留学経験ナシなので、ネイティブレベルの英語は書けません。ただ、僕が英訳した記事に対して、社内にいる他のノンネイティブ外国人スタッフ(英語はできる人たち)からの指摘が入ったことはありません。

また、後述するツールでおかしな点がないかは確認しているので、ノンネイティブとしては十分なレベルのものを出せていると自負しています。

会社のサイトなのでURLを出せないのが申し訳ないですが、ざっくりと「ネイティブが見たら何ヶ所かより自然な表現に直されるかもしれないが、意味は通じるしノンネイティブなら自然に読めるレベル」と考えていただければと思います。

英訳の手順

それでは、僕が行っている「ある程度のクオリティとスピードを両立させる英訳方法」を紹介します。

必要なものは下記の2つ。

Grammarlyは有料プランもありますが、僕は無料で使っています。有料プランなら更にスピードアップする気はするので、お金に余裕があれば試してみてください。Google翻訳が無料なのは言わずもがなですね。

以降、具体的なステップです。

手順1:日本語の文をひとまとまりごとにGoogle翻訳に入れて英訳する

まずは思考停止で翻訳元となる日本語の文章をGoogle翻訳に貼り付けます。

あまりに長い文章を貼り付けると、うまく翻訳されなかったときに修正すべきポイントが分かりづらくなるので、ひとまとまりごとに行うのがおすすめです。

Google翻訳の訳文

この文章は翻訳があまりうまくいっていない

ちょうどこの「あまりに長い~おすすめです。」くらいの長さの文章を放り込むイメージです。上の画像ではたまたま上手くいっていませんが、一発で良い翻訳文が出てくることも少なくありません

なお、僕は基本的にWordPress上でpタグで区切られているまとまりごとに翻訳を行っていますが、一つのパラグラフの文章が長い人は1~2文ごとに区切ると良いと思います。

ここでGoogle翻訳が出力した翻訳を見て、違和感のない文章になっていたら次のステップに進みます。違和感がある場合はGoogle翻訳上で修正を行い、英→日で出力される翻訳文も見ながら自分の中での違和感をなくします。

Google翻訳の訳文

文を「。」で区切ったら少し改善された

このあたりは経験が必要になりますが、例を挙げると「本当にこの名詞の対訳はこれで合ってるの?」みたいなのが違和感になります。「ノートPC」という単語が「Note PC」となっていたら違和感がある、みたいなイメージです(実際はGoogle翻訳でもちゃんと”Laptop”と翻訳されます)。

そういう時は、その単語やフレーズをGoogleで検索してみて、英語圏のウェブサイトでその言葉が自分の思った通りの意味で使われているかどうか確認します。英語のサイトで数多く使われている表現であればとりあえずオッケーという判断です。

手順2:Grammarlyに貼り付けて文法チェックを行う

Google翻訳で良い感じの英訳文が作れたら、その文章をそのままGrammarlyに貼り付けます。

明らかなスペルミスやコンマ漏れ、単数・複数のズレなどを検知してくれるので、アラートを確認して文法的な修正を行っていきましょう。

Grammarlyでのチェック

スコアが89点と低く、アラートも出ている

Grammarlyでのチェック

赤いアラート箇所を修正したら95点まで上がったが、Premium alertsは出ている

また、Grammarlyの仕様として、受動態の文章はあまり好まれません。「It is recommended ~」よりは「We recommend ~」の方が好まれます。こうした受動態や、そのほかの「絶対に間違いではないけど直した方が良いのでは?」というのはPremium alertsとして出てきますが、どこを対象として出てきたアラートなのかについては有料プランでないと確認できません。

ただ、文章の前半だけ、あるいは後半だけを消してみて、アラートが消えた方に問題があるぞという判断は可能です。慣れるとこうやって探せますが、有料プランにするとこの手間を省けるかもしれませんね。

Grammarlyを有料にするかどうかはかなり迷ったのですが、Grammarlyの指摘が必ずいつも正しいわけではないので、それなら無料の範囲でも良いかなと僕は思っています。有料で使っている人がいたらぜひ使用感をお伺いしたいです。

Grammarlyでのチェック

今回は手動で英文を調整。”Great job!”はスコア満点を示している

Grammarly上で文法チェックが終わったら、次のステップに進みます。ちなみに僕は、多少のPremium alertsは無視します。Grammarly上の点数としても95~99点くらいになっていれば良いかなという判断です。

手順3:Google翻訳で英→日に変換し、おかしくないか確認する

Grammarlyで直した結果、もともとの文章から意味が違ってきてしまうリスクをケアするため、再度Google翻訳を使います。

Grammarlyで修正した文章をGoogle翻訳で英→日に翻訳し、最初の日本語の文章とほぼ同じ意味になっているかを確認しましょう。問題なければその文章を採用します。

Google翻訳での逆翻訳

英→日翻訳をかけたら悪くない感じだったのでこの文章は採用。プロが見たらまだ修正はできるかもしれない

あとはこの1~3の手順を繰り返せば、ある程度のクオリティの英訳記事が完成します。僕はこの方法で、日本語で3,000文字くらいの記事を3~4時間ほどで英訳しています(もちろん元記事の専門度の高さで変動します)。

英訳時に意識しているポイント

上記の方法で翻訳をする際、意識しているポイントは以下です。

  • 対訳がありそうなものはちゃんと調べる
  • Google翻訳できれいな英語が出てこない場合は自力で英訳する

専門用語っぽい名詞のうち、公的なものはだいたい対訳がありますので、調べてその訳を採用します。「在留カード」は必ずresidence cardと訳す、という感じです。調べる際は公的な機関の英語版ウェブサイトなどをチェックするのがおすすめです。

公的かつしっかりした英語版ウェブサイト等がない場合は、それっぽい単語でGoogle検索をかけてみて、多くの英語のウェブサイトではどのように呼ばれているか、というのを確認します。

また、Google翻訳は精度が高い方と言われていますが、それでも必ず完璧な訳を出してくれるわけではありません。Google翻訳がきれいな訳文を出してくれることを期待できなさそうな時は、諦めて自分の力で英文を作ります。

その場合は、Google翻訳で英→日に変換してきれいな日本語になるかと、Grammarlyで文法的に問題がないかをチェックすれば大丈夫です。

まとめ

以上が、僕が記事を英訳する際に行っているプロセスです。メディアの特性などを考えたうえでこの方法を採用しているので、ネイティブレベルの完璧な英訳が必要な方は素直にプロの翻訳者に依頼してください。

Grammarlyは使えば使うほど性格がわかってくるというか、「ははーん、ここにコンマが欲しいんだな」みたいなのが掴めるようになってくるので、慣れるとスピードアップできると思います。

「英語できるんだ! それならこの翻訳お願い!」みたいな状況になって困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。