9月18日、iOS12が正式にリリースされました。

新しいiOSは動きが軽くなったなどと喜ぶ声も聞こえますが、アフィリエイターは戦々恐々です。

そうです、ITP2.0がついにやってきたのです。

この記事では、アフィリエイターでも意外と知らない人が少なくないITPについて説明するとともに、ITP2.0の概要と対策について考えていきます。

最初に断っておきますが、僕は素人なので間違いがあったらごめんなさい。

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ITPとは?基本知識のおさらい

ITPは「Intelligent Tracking Prevention」の略で、機械学習を活用してCookieによるトラッキングデータを制限ないし削除するシステムです。

これはAppleがiOS11以降のブラウザに搭載した機能で、現状Safariでのみ見られます。

この機能が働くと、Cookie取得後から一定時間(24時間)経過したユーザーのトラッキングができなくなります。

つまり、アフィリエイトリンクを踏んで商品の購入・申し込みに至ったユーザーがいても、トラッキングができないので「発生」しないのです。

発生したものが非承認になるのとはワケが違い、そもそも計測ができないので誰も発生したことに気付けません。

ITPの怖いところは、このように「知らず知らずの内にもらえるべき報酬がもらえなくなる」という点にあります。

ITP2.0は従来のITPとどう違う?

スマートフォン

従来のITPも十分アフィリエイターにとっては脅威になるものでしたが、24時間の猶予があったために「甚大な被害」とまではいかない人も多かったです。

しかし、今度のITP2.0は「即座に」トラッキングデータを削除します

つまり、ITP2.0が働くSafariで発生した報酬は、そのままではすべて計測されないまま闇に葬られてしまうということなのです。

これが現在アフィリエイト界隈をざわざわと言わせているITP2.0の脅威であり、私たちアフィリエイターは誰もがITPを意識しなければいけない時期に差し掛かったのだと言えます。

このITP2.0はiOS12に搭載されているので、iOS12がリリースされた今、アップデートしたiPhoneユーザーの報酬はどんどん取りこぼされていくことが懸念されます。

また、取得できるリファラも完全なURLではなくドメインまでとなり、これまで以上に効果測定がやりづらくなります。

ITP2.0への現状の対抗策

現状、ITP2.0の対策としてできることは以下の2つです。

  • ITP対応の案件を選ぶようにする
  • ASP広告以外の収益にシフトする

ITP対応の案件を選ぶようにする

アフィリエイターの方であれば、ASPの案件で「ITP対応」というマークを見たことがあるのではないでしょうか。

あのマークがある案件は、ITPが搭載されたSafariからのアクセスでも正常に成果を計測できるような対策を行っています。

具体的には、下記のサイトが非常に詳しい説明を行ってくださっているのでぜひ確認してみてください。

[sanko href=”http://code-a.net/vs-itp/” title=”【ITP徹底解説】何がヤバくてこれからどうなる?ASPにも緊急アンケート” site=”CODE-A(コードA)” target=”_blank”]

【対策方法1】広告主ドメインでCookieを付与する
【対策方法2】ブラウザ推定技術「ブラウザフィンガープリント」を利用する
【対策方法3】セッションIDを使ったトラッキング

引用元:【ITP徹底解説】何がヤバくてこれからどうなる?ASPにも緊急アンケート | CODE-A(コードA)

自分のサイトの案件をITP対応案件とすることで、ITP2.0の脅威からは逃れることができます。

基本的にはこれがメインの対応策になるのではないでしょうか。

ASP広告以外の収益にシフトする

例えばGoogle Adsenseの収益は、ITPの影響を受けないだろうと言われています。

Googleの収益の大部分を占める広告収益をGoogleが手放すわけないという、ある意味Googleへの信頼のような話ではありますが……。

あるいは、純広告を取るなどもITPの影響から逃れる良い方法です。ブロガーとして活発に活動している人は狙ってみると良いでしょう。

クロネコ屋さんのITP2.0に関する記事では「個人ブランドを強化する」というような対策法も紹介されていますね。これはクロネコ屋さんが繰り返し言っている生存戦略でもあります。

[sanko href=”https://moonpower2020.net/2018/09/05/ringohuzakero/” title=”ITP2.0の対策。Appleの嫌がらせに対してアフィリエイターやブロガーが取るべき戦略は?” site=”若ハゲ社長クロネコ屋の超ブログ術” target=”_blank”]

※今気付いたけどURLのスラッグ部分が「ringohuzakero」……。笑

ASP側におけるITP対応

ITPによってアフィリエイターが駆逐されてしまえば、アフィリエイトビジネスで収益を上げているASPも商売上がったりです。

各ASPも当然こちらの対応に追われているようですが、特にA8はITP2.0に関して積極的に動いていました。

9月18日時点で公式ブログでITP2.0対応状況に関するアナウンスが出ています。

[sanko href=”https://www.a8.net/blog/2018/09/18/a8-net%E3%81%AEitp2-0%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E7%8A%B6%E6%B3%81%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%A6/” title=”A8.netのITP2.0対応状況に関しまして” site=”A8スタッフブログ” target=”_blank”]

また、従来よりA8ではITP対応プログラムが専用のアイコンで分かるようになっていましたが、より分かりやすく「ITP2.0対応」というアイコンに変わっています。

A8のITP2.0のアイコン

afbなど他のASPでもITP対応をアイコンで表示しているところがあるので、現状はそうしたASPでITP対応案件を選び取ってアフィリエイトを行っていくことになりそうですね。

まとめ

最近のアップデートで右往左往しているアフィリエイターに追い打ちをかけるようにリリースされたITP2.0によって、今まで以上にアフィリエイトで収益を上げるのは難しくなったと言えるでしょう。

そして悲しいことに、ITP2.0が走り出した現時点においてもITP対応をしていない案件は散見されます。

広告主側の対応リソースの問題なのかどうなのか、詳しいことは分かりませんが、そうした案件では成果が計測されない可能性があることは確かです。

先ほど引用したサイト内では、下記のような発言が掲載されていました。

正直申し上げて、ここを渋る広告主さんはアフィリエイト広告をやめたほうがいいくらいの話です。

ITP対応で広告主さんの姿勢がある意味はっきりするんじゃないかなと思っています。

引用元:【ITP徹底解説】何がヤバくてこれからどうなる?ASPにも緊急アンケート | CODE-A(コードA)

アフィリエイターとしては全ての広告主にITP対応してほしいところですが、なかなかそうもいかないでしょう。

こちら側でできる活動としては、意識的にITP対応案件のアフィリエイトを選び取るようにすることで、広告主側にITP対応をするインセンティブを与えるというところになってくるのかなと思います。

※ITP対応をしたいのにASPからタグが来ない、というような話もTwitterで見かけましたが、真偽のほどは分かりません。

あるいはAdsenseなどの別収益を狙う方向へシフトチェンジするかですね。

常に状況に合わせて変化していくことが求められるアフィリエイターは、ほんと楽じゃないなと思った今日この頃です。