先日、HTMLのaタグに付けることができるrel属性について割と大きな変更がありました。

  • nofollowがhint扱いになる
  • 新たに「sponsored」「ugc」が追加された

前者については下記の記事で説明を入れています。

関連記事 rel属性「nofollow」「noreferrer」「noopener」の学び直し

今回は、後者の「sponsored」「ugc」について調べてまとめています。

スポンサーリンク

「sponsored」はその名の通りスポンサーリンク、つまり広告などの有料リンクに付与する属性です。働きとしてはこれまでのnofollowと同様ですが、Googleに広告リンクであることがより明確に伝わります。

広告リンクの最たるものであるアフィリエイトリンクや、少し前に流行ったブログのスポンサーのバナーなどもsponsored付与の対象となるでしょう。

これまで有料リンクにはnofollowを付けるのがルールでしたが、今後はsponsoredという属性がその役割を担っていきそうですね。文字だけ見るとnofollowよりも分かりやすい気がします。

「ugc」はユーザーが生み出したコンテンツに付与する

「ugc」はUser Generated Contentの略で、ユーザーが生み出したコンテンツのことを指します。たとえばコメント欄への投稿などが該当しますね。

コメント欄に書かれたリンクがそのままだと、PageRankを不当に得るコメントスパムが可能となってしまいます。そのため、これまでは自動的にnofollowが付与されるような処理になっているサービスが多かったのですが、今後はugcを代わりに付与することでも対策が可能です。

こちらもsponsored同様、働き自体はnofollowと変わりありません。ugcであることをより明確にGoogleに伝えられるようになったということです。

補足として、信頼のおける投稿者ならこの属性を削除しても良いとGoogleは言っている様子。ugcの運用にはある程度の柔軟性が認められているようです。

長期にわたって質の高い投稿を続けているメンバーやユーザーが存在し、そういった信頼のおける投稿者を尊重したい場合は、この属性を削除することもできます。

引用元:Google に外部リンクの関係性を伝える – Search Console ヘルプ

それにしてもugc、間違いなくここ最近のホットワードですよね。ウルサス本こと『僕らはSNSでモノを買う』でもキーワードになっていましたし。

運用面での影響について

さて、ウェブマスターの皆さんが気になるのは「運用に変更はあるのか?」というところでしょう。

既に設置しているリンクに関しては、nofollowが機能している以上わざわざ貼りかえる必要はなさそうです。nofollowをより細分化したものがsponsoredとugcであり、「より明確に伝えたければ使用する」くらいの認識で現状は問題ないと思います。

ただ、もちろんGoogleとしては適切にsponsoredとugcを使って欲しいのだと思いますので、今後は意識的に使っていくと良いかもしれません。

コメント欄のコメントへのugc自動付与や、アフィリエイトタグへのsponsored付与などは個人レベルでの対応が難しいので、各所の対応を待つ感じですかね。

ASPにも動きは見受けられない

広告リンクであるASPのアフィリエイトタグには基本的にrel=”nofollow”が付与されていますが、記事執筆時点ではこの部分の動きもなさそうです。

ひとまず主要なASPをチェックしてみましたが、タグに付与されているのはnofollowのままで、特に今回の件に関するアナウンスなども見つけられませんでした。

現状はnofollowの使用でも問題ありませんので、ひとまず現状維持といったところですね。

ただ、万一今後「有料リンクは必ずsponsored」みたいなことになったら、割とバタバタしそうな予感がします。誰もがSearch Regexでの置き換えを強いられることになるかも……。

まとめ

nofollowの細分化みたいな形で導入された「sponsored」と「ugc」。考えてみれば、有料リンクやスパムリンク、評価したくないリンクをnofollowでまとめて対応していたのって結構力技だったのかもしれませんね。

今後これらの新しいrel属性が普及していくと、Googleが有料リンクなどの情報を集めやすくなり、その情報をもとにさらなるアップデートが行われていきそうな気がします。

広まるまでに時間はかかりそうですが、いずれにしてもGoogleがさらに賢くなっていくことは間違いなさそうです。